第20回日本音楽療法学会学術大会 講習会要旨

児童・思春期精神科・心療内科病棟における音楽療法の実際と可能性 ~ドイツでの臨床より~

ドイツ・オーストリアにおいて、精神的な問題を抱えている児童・青少年に対する音楽療法は、グループホームなどセラピー機能を有する養護施設や、個人開業などでも行われているものの、その多くは児童・青少年精神科・心療内科などのクリニックでチーム医療の一環として提供されている。今回の講習会では、演者が勤めるクリニックにどのような問題を抱えた子ども達がやってくるのか、彼らに対してどのような音楽療法が提供されているのか、実際の臨床場面を示し、クリニックにおける時間的枠組みや、多職種の中での音楽療法の立ち位置を説明しながら、その可能性と限界を提示する。また異なる治療目的に対して様々な音楽的アプローチがある中で、精神的な問題を抱えた子どもたちと音楽療法を行うにあたって、最終的に大きな役割を果たすことになる療法士としての態度や在り方に焦点を当てて述べていきたい。

プロフィール

オーストリア国立ザルツブルグ・モーツァルテウム大学 短期コース 音楽と動きの教育(オルフ研究所)卒業後、ウィーン国立音楽大学音楽療法科に学ぶ。芸術修士 音楽療法士ディプロマ取得。帰国後、療育センター、緩和ケア病棟などで音楽療法に従事した後、2012年に再渡独。現在のkboヘクシャークリニックに勤めながら、ミュンヘン自由音楽センター音楽療法研究所(FMZ)にて「音楽‐トラウマ療法」コース、ミュンヘン大学病院の児童精神科・精神分析家カール・ハインツ・ブリッシュによる「アタッチメントベースのカウンセリングと心理療法(BPT)」コース修了。